月別アーカイブ: 2018年9月

停電への備え

今回の地震による停電で道具について考えたことを書き連ねておきます。自分用の備忘録でもあります。

【ラジオ】
・ラジオはやっぱり情報を得るために必要です。ネットの情報も早くて重宝しますが、慣れていない人はデマに踊らされる可能性が高いです。最近は小樽のFMおたるのように市と連携して情報を流すコミュニティ放送局もありますのでFM付きがいいですね。
出来れば手回し発電式のものがいいとは思いますが、長期を想定しなければ単3で使える小型のものの方がいいと感じました。手回し発電はまったく電池も手に入らなくなったときは便利ですが、回すのが大変でした。うちのは1分回すと20分聞けましたが、知人のは回し続けないと聞けないとか。性能にもよりますね。それに結構高いようです。

【電池】
・電池の備蓄は多少必要です。どの電池を揃えるかという前に、使う機器の電池のサイズを揃えるのが先だと思います。今回の停電後に少し間をおいて大型店へ行ったところ、単1と単2は売り切れでしたが、単3は結構な数が店頭にありました。災害時に使う機器として真っ先に思い浮かぶのがラジオとライト(照明)です。小さな機器を選べば単3でそろえておくことが可能なので、出来れば器具を単3対応でそろえましょう。いろいろな器具で普段から使っていれば使用期限の問題も緩和できます。
・単1や単2電池を使っている場合に、単3電池を変換するアダプターもありますが、電池の容量=持続時間なので緊急用と考えるべきだと思います。

【ライト】
・ライト(照明)はLEDで単3が1本で使える小型の懐中電灯と、小型のLEDランタンがあると重宝します。小型の懐中電灯でも天井へ向けて置いたり、ペットボトルに水を入れたものを通すと部屋全体をほのかに明るくすることが出来て生活には困らない程度の照明になります。
・小型のLEDライトは安価ですので家族の人数プラスアルファ程度の個数を用意すると1人毎に寝室やトイレに持ち歩き出来るので便利です。(安いものは千円を下回るものも多いです)逆に大型のサーチライトは明かりが強すぎて家の中で使うには向かないと思います。そのあたり、誰がどこで使うために買うのかも考えた方がいいですね。

【飲料水】
・水はほとんどの地域では停電で断水するところは限られています。今回の停電のデマ情報で市内すべて断水だなどとありましたが、水道の水自体は一部の地域以外は重力で流れるように考えられていますので特別なことがない限り大丈夫です。一部の高い地域の住宅や高層のビルなどではポンプで揚水しているため断水します。事前に確認しましょう。今回小樽市内で断水したところはこういった場所だったはずです。
・ただ、高い場所でなくとも何らかの事故で水道管の損傷などもありますので、最低限の水はポリタンクなどに汲み置きした方がいいでしょう。今回は60リッターほど飲料用ポリタンクに確保しました。飲料用と洗浄・洗顔などの水5~6リッター×3人×3日を想定しました。今までのキャンプの経験から考えた量です。ポリタンクは折り畳み式のものが売られています。キャンプ用として買うと高いですが防災用として数個セットで買うと安価です。(ひとつ600円前後)
・停電時の浄水場の浄水については発電機による稼働になるはずですが、公式のページで触れている自治体わずかでした。小樽の状況を後で確認しておきたいと思います。

【トイレなどの生活用水】
・生活用水の中でトイレに流す水は飲料水と同じように重要です。とりあえず何かが起こったらすぐに風呂へ貯めておくのが一番の備えかと思います。今回は洗濯に使う前の残り湯があったので少し足しておきました。風呂からバケツで運んでトイレで使うことが出来ます。

【発電機】
・停電で発電機があればと考えた人も多いかと思います。一般的な発電機は静かなものでも85dB程度の音が出ます。ピンとこないかもしれませんが、静かな住宅地では苦情が出てもおかしくない音量です。今回も離れた家で使っていましたが、近い家から文句が出ないのが不思議なくらいでした。
・お金に余裕があればカセットガスで駆動できる発電機があります。騒音レベルはカタログ値で79~84dBなのでガソリンのものより若干低い程度です。
・今回の停電時に室内で発電機を使って一酸化炭素中毒で死亡した方もいらっしゃいます。騒音を避けるために室内に置いたのだと推測します。

【ガソリン】
・今回の停電でガソリンスタンドに殺到している光景を見ました。「スマホの充電を考えて買いに行ったのでは?」という意見もありましたので、アイドリングで消費されるガソリンの量を調べてみました。
省エネルギーセンターにあった数字では、2000ccの車でニュートラルでエアコンオフの状態で10分間に130ccだそうです。1時間で0.78リッターという計算になります。1時間程度動かせばスマホの充電はできると思うので、それほど焦ってガソリンを買いに走る必要はないと思います。タンク半分で給油しているという人もいました。いざというときに慌てないために見習った方がいいかもしれませんね。

【充電器】
・携帯電話の充電が無くなって市などが設置した充電所に並んでいる光景を目にしました。充電時間を制限しているので十分に充電できない人も居たでしょう。スマホ用のUSB電源は大きく分けて1Aのものと2Aのものがあります。通常のスマホは1Aに対応していますが、最近は2Aの急速充電に対応したものが増えてきています。1Aの倍なのでそのまま半分の時間でというわけではないですが、半分に近い時間で充電することが出来ます。自分のスマホが対応していれば2Aの電源も買っておくといいですね。
・スマホ充電用のモバイルバッテリーを持っている人も多いと思いますが、持ち歩くために比較的小さなものが多いはずです。20,000mAh程度の大きな容量のものがあれば数日間は楽に持たせられます。普段でもキャンプや旅行で使うこともできるので買っておいて損はないと思います。ちょっと重いですがペットボトル1本程度なので気になる重さではありません。価格は3千円ほどです。ただ、普段から充電しておくことをお忘れなく。

【ストーブ】
・今回の停電は夏の終わりで比較的暖かったので問題にはならなかったですが、北海道は一年の半分ほどは暖房が必要です。最近の暖房はセントラルヒーティングが主流だと思いますが、そうでないストーブでも電気は必須です。そのため電気を使わないタイプのストーブも用意しておく必要があります。大きく分けて対流式と反射式がありますが、置く場所が広く取れない場合は反射式の方がいいかもしれません。壁に近い場所に置くことも可能です。ほとんどのタイプが上にやかんや鍋を乗せられるので簡単な調理も可能です。
・ポータブルのタイプは煙突(排気)がないため室内の換気が必須です。使用時には十分な注意が必要だと思います。

ここで書いたのは「停電のみ」限定です。それ以外に水害や地震などの災害が伴う場合には公的な機関の指示に従って冷静に行動してください。「うちは大丈夫」と勝手な判断は命取りになることがあります。実際に今年の夏の台風被害で「逃げておけばよかった」と話している被災者の方が多数いました。

近いうちに食料の備蓄についてまとめる予定です。

「風速」「最大風速」「最大瞬間風速」

「風速」、「最大風速」、「最大瞬間風速」がわかっているようでわからなかったので調べてみた。
リンクは金沢地方気象台のページにある用語の説明です。

要約してみると、

10分間の風速の平均値が「平均風速」で通常は「風速」と呼ばれ、生の値の一番大きな数値を「瞬間風速」と呼びます。その「平均風速」の最大値が「最大風速」で、「瞬間風速」の最大値を「最大瞬間風速」と呼びます。
一般的に、瞬間風速は平均風速の1.5から2倍近い値になるので、暴風警報が発表され、「25メートルの暴風の恐れがある」といった場合、瞬間風速では50メートル近い風が吹く可能性があります。