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小樽って最高!

クルーズ客船「ぱしふぃっくびいなす」とオーセントホテルの20周年企画でデイクルーズとランチを楽しむ企画があって行ってきました。

船体の奇麗なラインが美しく、以前から気になっていた船です。
船はやはり見た目もとても大切。高層ビルが浮かんでいるといった外見の船は好きじゃない。20周年記念のイベントということですが、20年前に就航した船とは思えないほど奇麗な内装でした。

10階だったでしょうか、オブザベーションラウンジの前の甲板から見た小樽の街です。小樽港から見る景色は何度も船の上から見ていますが、この高さからは初めてのように思います。赤岩から天狗、毛無山と続く緑の山々に抱かれた小さな町という雰囲気の景色は、改めていい景色だと感じました。この景色はポイントが高いと思います。

赤岩沖の風景。祝津から塩谷にかけての断崖が遠くに見えました。塩谷の窓岩あたりの高い断崖が見えます。そのすぐ左が青の洞窟ですが遠くて見えませんでした。次第に余市方面へ差し掛かり特徴のあるシリパ岬が目に入ります。
この辺りから船内のイベントが始まり、甲板から景色を見ることができなくなりました。ビンゴはいままで当たったことがないし景色を見ていたかったかも(笑)

ビンゴ大会からランチとコンサートになるのですが、あまり好みの歌手ではなかったので最初だけ聞いて甲板に出てきました。短い航海ですのでできるだけ景色を見ていたかったから。

そのころには船は赤岩沖へ差し掛かり、一度小樽港を過ぎて朝里沖あたりから小樽港へ向かいます。防波堤の灯台の間を通り第3埠頭の岸壁まで水面を滑るように進んでいきます。出来れば古平から積丹岬あたりの景色もじっくりと見たかった。遠い昔に積丹半島の周遊船があったころ以来の景色でしたから。

それでも小樽港が近くなってきて、周囲の山々や街並みが見えてきてという風景の変化もまた魅力的な風景でした。特に赤岩周辺の断崖の続く風景から祝津の灯台を過ぎて緑の山のすそ野に街が見えてきてという変化が好きです。新潟-小樽のフェリーでは何度か見ていますが、いつも下船準備などでゆっくりと港に入る風景を見逃していました。鉄道や自動車とはまた違った近づき方でワクワク感が高まってきますね。

ちょっとお高いランチクルーズでしたが、普段見ることのない景色と、オーセントホテルのシェフが作るランチを堪能できました。本当のクルーズにも出てみたいですが、海上で何日もというのは私には苦しそうな気がします。私にはデイクルーズくらいがちょうどいいかも。

安易な自然再生は破壊に匹敵する場合があることを知るべきだ

草木があれば街の公園でも「自然」と呼ぶ人が多いが、それが植えられたものや人が手を入れて管理しているものなら正確には「自然」ではない。それは「人工の緑」だ。

いまアポイ岳の高山植物群落再生計画とかいうものが進められているが、現在進められているやり方に町の諮問機関が見直しを求めている。

都合のいい環境・景観を作ろうとしているのならそれは自然の「再生」ではなく「破壊」に繋がる。人工的に「再生」を目指すのなら諮問機関が言うように遺伝的特性を乱さない方法で栽培対象種を拡大することが必要だ。そして注意深く準備を行わなくてはならない。

なぜなら、同じ種類の木でも、そこにあったものと、遠くから持ってきたものは同じではないからだ。自然の「再生」を目指すなら、そこにある草木の子孫を、自然と同じように草木に競争させ、自然の中のそれぞれの役割を果たさせるような工夫をすべきである。「あの奇麗な木が枯れたから植えよう」という感覚なら何もしない方がいい。人間の影響ではなく自然に枯れたのならそれが自然だからだ。人間の影響なら、植えることを考えるよりも枯れた原因を取り除くことが重要だ。

自然の中の競争は、強いものが勝つという単純なものではなく、それぞれの役割を担って生きるという側面について考えなくてはいけない。成長が早い種は遅い種に日や風の影を提供する。その陰のおかげで生き残る種もある。影になって枯れる種もある。自然とはそういうものだ。

「再生」を目指すには「自然」の中のそれぞれの役割は何かをもっと考えないと取り返しのつかない「破壊」を行ってしまう。
岡村先生が研究してきた「生態学的混播・混植法」の中にもそのヒントがあると思う。興味があったら検索してみてください。