ネビル・シュート『渚にて』

 大学時代に英語の教科書としてこの本を原文で読む前に、高校時代に創元社の文庫で読んでいたSF作品だ。だからずいぶんと英訳が楽だった(笑)

 創元社の本の紹介の中で「知る人ぞ知る、人類絶滅小説のベスト1」とあるが、確かに破滅してゆく世界を描いた物語としては一級品だろう。

 北半球が核戦争で死滅した後の南半球オーストラリアに暮らす人々を描いた作品で、破滅に向かう世界の住人が時に悲しく、時に生き生きと過ごす姿が何とも言えず悲しい映画だった。品のないパニック物の映画ではなく、上品な文学作品のように美しいシーンを今も憶えている。

 なぜ今頃そんな本や映画の話かというと、TUTAYAのキャンペーンでDVDが棚に並んでいるのを見かけたからである。ずいぶん昔に見たのでグレゴリー・ペックが主演していたことも忘れていた。また自分も見たいし子供たちにも見させたい映画である。

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