投稿者「g3otaru」のアーカイブ

懐古趣味ではありませんから(笑)

「懐古趣味」を辞書でひくと「昔の価値観に基づいて製作されたものを大事にしたり評価する趣味趣向。」とあるが、私は新しい良い物は評価するし、古い良い物も評価する。

最先端のコンピュータも好きで、世界最小最軽量と聞けば欲しくなるし、今乗っているデミオも買った当時は最高の低燃費を実現したガソリン車で、数々の技術が作り上げた傑作だ。
その反面、新しく加えたマツダロードスターも、無駄が無く古さを感じさせない機能とデザインが好きだ。そして何より乗る楽しさが好きだ。

ロードスターの話をしているときにコペンを引き合いに出してきたお馬鹿な同年代が居るが、その男の選んできた車を見ると頷ける。おまけに今自分が乗っている車には文句しかない。車好きを気取りながら車を知らず、目的を考えずに買うからだ。

コンピュータも車も金槌もすべて道具なのだ。自分が何に使うのか、何をしたいのか、どう使いたいのか。そこを考えると選ぶべき物が見えてくる。目的を道具を考えずに選ぶと文句が出てきて当たり前の話だ。
金槌だって大工で釘を打つのに鉄工用を買ったとする。釘を打とうとして滑って指を潰してしまう。痛いだろうね。だって鉄工用は打つ面が丸まっているので本当に滑るんだから。鉄工用はピンを鉄の面に打ち込んだり、鉄板を叩いて曲げるために打つ面が曲面になっている。木工用は平らな面になっていて釘をまっすぐに打ち込みやすいようになっている。両口の木工用の金槌はもう片方の面が少し膨らんでいて木の面に釘の頭を沈めるために使う。道具の形にはすべて理由(機能)がある。

ではロードスターNB8Cをどうして選んだか?
簡単なことですよ。

・オープンカーで夏と旅行を楽しみたい。
・運転して楽しい車が欲しい。オートマでもいいかと手が出掛かったが、やはりマニュアルが楽しい。
・素の車と言える車が欲しいが、初代NA6Cは高くて買えないし、古すぎて状態の悪いものが多い。だから除外。
・新しい車種はどれもガンダムみたいな外観と中身か、見た目だけ懐古趣味的な高い安物で買う気は起きない。
・そんな時、たまたまタイミングよく2代目のNBシリーズ1の状態の良い物があった。

そんなわけでマツダロードスター1.8S(NB8C)に乗っているわけ。
古いものを懐かしんでいるだけの年寄りではありませんから(笑)

ロードスター雑感1

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函館に遊びに来たらオープンカーの多さに驚いた。二日間で五台ほどに出会った。やはり北海道でも比較的に温暖な地域だからだろう。

私はTシャツにヨットパーカーでも暖かかった。よく「寒くない?」と聞かれるが、良くできたオープンは風の巻き込みは少なく、多少の寒さは大容量のヒーターでカバーできる。
外気温は春のポカポカ陽気程度だが、日当たりのいいところを走っていると暑いくらいだ。

今回の旅の一番の収穫はロードスターのハンドリングの楽しさを実感出来たこと。
江刺から山越えで太平洋側へ向かう峠は高速コーナーが多く、気持ちのいい道が続く。二人乗車で重量比が50:50だったのもあるが、重心の低さとビルシュタインのダンパーのマッチングを実感できた。
大型車が多い峠なので対向車を気にしながら弱冠抑え気味に入った後でアクセルを開けて加速していくと、考えているライン通りに気持ちよくコーナーを抜けてくれる。

若い頃に乗っていたハチロクのブロックタイヤをハイグリップタイヤに履き替えた頃よりも安定してるように感じた。あれでも重量比は55:45くらいで、割合いい比率だったと記憶しているが、重心の高さの違いも大きく影響しているのだと思う。

明日は太平洋側を北上し、洞爺あたりを巡って帰ろうか。

ロードスター顛末記 番外編1

車好きっていろいろあると思う。
大きなの方が強くなった気がするので好き。高価だと見栄が張れるで好き。早く走れるのが好き。スペックの高い(数字が大きい)のが好き。
安ければ何でもいいという人は道具として見ているので、おそらく車自体にはあまり興味が無いのではないかと思う。高くても何でもいいという人は変わり者の金持ち?(笑)

今の私は車が好きなんだけれど、免許を取った理由はゼミが忙しくなることがわかって、片道1時間半ほどの通学が1時間弱になるのが理由だった。

初めに持った車はトヨタスターレット(KP61)で、選んだというよりは安く程度のいいのがあったからというだけの理由だった。しかし、その数年後にKPが縁でラリーの世界に踏み込んでしまうことになる。
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これがKP61スターレット。色は赤だった。フルラリー仕様にしたので知っている人が見れば見た目からしてラリーカーだったかもしれないが、知らない人が見ればただの赤い車。

次がトヨタカローラレビン(AE86)だったが、国内のラリーのレギュレーションの変更からラリーから足を洗うことになったのがこの時期だ。パワーアップして上を狙うつもりが足を洗うことになるとはね。
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これがAE86カローラレビン。改造車の写真ばかりでノーマルのものは少なかった。私は足回りや見えないところに手は入れただけだった。色はこれと同じ白。

さて、その後はモータースポーツとは縁のないステーションワゴンやファミリーカーを乗り継ぐのだが、ひとつだけこだわっていたものがあった。それは「マニュアルトランスミッション」なのだ。「車を操る」には不可欠なものだ。
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これはフォードのテルスターワゴン。2000GTだった。色は銀色。選択肢がなかったからだったかな。ウェイトパワーレシオでは86よりも上だったし、4WDのおかげでコーナリングも安定していたが面白さはなった。車に乗せられている感じ?それに車重が重いので振り回して限界を超えたところが怖かった。

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これがファミリアSワゴンスポルト20.銀色が安く残っていて営業の方に勧められて買った記憶がある。テルスターと同じ2000ccで同じ4WDだったが、車重が多少軽かったので振り回すことは出来た。でもスポルトの名は付いていてもファミリーカーだったな。

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これは今も乗っているデミオ。色は赤。今のマツダのイメージカラーは赤のように思うのだが、実際に赤に乗っている人は少ない。買った当時はダントツの燃費を誇っており、足回りもさすがにマツダだけあって信頼が置ける。ただやはりファミリーカー。CVTの電動モーター的な加速は目を見張るものがあるが、馬力不足で出足は良くはない。

ロードスターのコンセプトを的確に表す言葉に「人馬一体」というのがあるが、これこそ的確に表現しているといえる。NAからNBになって120馬力が145馬力にアップしたが高出力とは言えない馬力だ。ウェイトパワーレシオだとAE86レビンとほぼ同等になる。

走る楽しさや、車との一体感を重視する。一時期2000ccクラスに乗っていた時期もあったが面白かったかといえば面白くは無かった。キャンプ道具や家族を運ぶための箱。力はあるので速く楽に走れたが、車との一体感は無かった。

20年ほどe-mailを使ってきて初めて知ったこと(笑)

もう20年ほどe-mailを使っているが、署名の上にある「– 」マイナスふたつとスペースひとつに意味があることを初めて知った。g-mailでも署名の上にデフォルトで入っているし、私が使っているBecky!というメーラーでも同様に入る。単なる区切りではあるのだが、きちんと規定されていたものだったのだ。

調べてみたところ「RFC」というインターネットの技術仕様を公開しているものの中に記述されていることがわかった。

RFC 3676 4.3. Usenet Signature Convention

すべて見たい人はここで見られる。
RFC日本語版リスト

やはり、疑問に思うことっていくつになっても大切だな~(^^;

ロードスター顛末記 その7

ー慣らし運転中ー

天気予報では最高気温が7度程度で晴れの予報だったので妻と二人で遠出することにした。
目的地は迷った末に支笏湖。なぜなら途中にワインディングもあり山間を通る道をオープンで走る景色も楽しめそうだったからだ。

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まだスタッドレスで思いっきり踏み込むわけではないが、朝里から定山渓へ抜ける峠を走っていて気が付いた。古いNA(自然吸気)のツインカムではあるが軽い車体には十分な力があり、3rdでもRの小さなコーナーで加速できるし、コーナーを出てからの登りの短い直線でも加速できる。KPの頃だとコーナー前で減速しながら2ndにぶち込んでコーナーの出口で加速して3rdに上げてというのを繰り返すのだが、その必要もない。ちょこまか曲がるつづら折れの道だとあまり楽しくない(笑)
その分を周囲の景色を楽しむ方に集中できることもまた楽しい発見だった。道のわきの急斜面の林の奥まで見え、真っ青な空に浮かぶ絹雲がくっきりと見える。

その頃の気温は3度ほどだったはずだが車内に巻き込む風は頭の天辺だけで先週買ったキャップのおかげで寒さを感じることはない。ロードスター乗りはキャップをかぶっていることが多い気がするが、それにはこんな理由もあったのかと改めて気が付いた。そしてサングラスもまた強い日差しの中では必需品であり、格好をつける意味合いよりも実用的な意味合いが強いことも知ることができた。支笏湖畔に入り湖畔道路の緩いカーブを抜けながら真っ青な空と青い湖水、その向こうの白い山々を見ながら走っていて、ロードスターの魅力に完全にはまった感じかな(笑)

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とある古いホームページで見つけたロードスター乗りは関東から一般道の三国峠を越えて苗場にスキーにオープンで行くと書いていたが、スキーウエアを着ていればさほど寒くはないはずだ。彼が逆に辛いのは真夏の湘南で渋滞の中でオープンで走る暑さだと書いていたが、北海道では渋滞は少ないし気温も低い。北海道こそオープンカーにとっては天国なのかもしれない。セカンドカーなので真冬の時期は少し冬眠してもらうことになるが、天気が良ければ冬道も十分に楽しめるのだから。

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前オーナーが付けていた車内のシガーライターの2口タップの調子が悪かったので3口のタップと付け替え、レーダーもシガーライターからではなく直に電源を取るようにした。純正のNARDIのハンドルは86の最後の頃に使っていたMOMOに交換。純正のNARDIのシフトノブも新品のMOMOに交換。その他はほとんど純正のまま乗るつもりだ。替えるとすればイリジウムプラグとハイテンションコードを入れるくらいだろうか。もうひとつあった。カヤックを積む台にするためにロールバーも考えたが、高いのでファッションバーで代用する予定。

自分仕様の車になるまでもうちょっとというところかな。

ロードスター顛末記 その6

ロードスターが家に来て1週間ほどで約300キロ走った。
街乗りと通勤と半々くらいだったが、遠出する前にガソリンを入れてみたところリッターあたり約12キロの燃費だった。スタッドレスを履いての燃費としては予想以上というよりも抜群にいい燃費だ。カタログ値では13キロなのだから。以前乗っていたSワゴンスポルト20はスタッドレスだと通勤では10キロを少し下回っていた。

気温は低いが天気もよさそうだったので家から70キロほどのところにあるニセコを目指した。比羅夫の手打蕎麦いちむらで蕎麦を食べて雪秩父へ行っての温泉に入ろうと思う。

途中の道路が乾いていて晴れていたらオープンで走れるようにハードトップを外して幌をかけて家を出てた。そして仁木町にかかったあたりで道が乾き雲が薄くなったので幌を外すことにした。
さすがに信号待ちで幌の脱着できるように設計されただけあって、初めてでも30秒もかからず開ける事が出来た。

走り始めたら評判のとおり、車内にはほとんど風を巻き込むことは無く、ヒーターを強めにしていたら車内は暑いくらいになった。しかし想定外だったのが私の身長というか座高の高さ。頭の半分くらいが風をもろに感じるのだ。横に座る妻に聞いたらそれほど風は感じないらしい。私だけきれいに流れている気流の中に頭が出ているわけだ。気温はマイナス2度くらいだったが凍りそうだ(笑)

稲穂峠を越え、倶知安峠を越えて倶知安に入る。この後は蕎麦を食べて山中の温泉に向かうので、そこらで駐車スペースを見つけて幌をかけることにした。これも1分はかからなかった。

今回の反省点。オープンで走る可能性があるときはキャップは必要。寒い時期に限らず日光をもろに受けるのだから必需品なのだろう。唯一持っているキャップは10年物で後のサイズ調整のベルトのゴムが伸びきっているので至急購入の必要がある。金をかけずに直すという手もあるか。もうひとつ、サングラスも必要のようだ。オープンの状態だと上からも日光を浴びるので思ったより眩しいのだ。いつものowndaysで安い度付を作ろうと思う。

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ロードスター顛末記 その5

ようやくロードスターが家に来た。

走ってみて思ったのは、やはりスポーツカーとして生まれてきた車だということ。

ほとんどノーマル仕様なのだが、スポーツ感が半端でない。ほんのわずかステアリングを切れば、わずかにアクセルを踏めば、それだけで車の動きが変わる。楽しい車だ。

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スピードとエンジンの回転数はメーターを見れば想定しているものがわかるが、6千回転と130キロがメーターの12時にある。メーターの最上部に常用の一番上を持ってくるというのが常識だが、普通に考えると生活の中ではない数字なのだ。

勝宮さん、次の点検の時に電球を一つ交換してください。一番使うあたりが暗くなってる(笑)

乗って3日目。冬道というのもあるが、まだ数字的には控えめに抑えて運転している。それでも十分にスポーツできるのだ。

FRと知ってか知らずか、大きな四駆車の連中が後ろから煽ってくるが、控えめでも追い越すことができないどころかついてくることも出来ない。FRが雪道に弱いという迷信しか知らない連中にはわからないだろうが、大きな車四駆の車より小さなFRやFFの方が道路は安全に早く走れるのだ。
おまけにこいつはバランスがいい。走るために生まれたロードスターは、雪道の発進や深雪こそ四駆には勝てないが、普通の道のコーナーも停止もはるかに楽にこなすのだよ。
このあたりが車好きを気取っている「高い車が好き」「大きな車が好き」な連中の限界なのだ。そしてその車に乗る最重要部品はドライバーなのだ。峠に入ると車を知らない連中はバックミラーの向こうに消えていく。私はまだ慣らし運転中でかなり控えめにしてるのだけれどね。

早く雪が消えて春の陽気になってほしい。控えめに踏み込んでいるペダルを思いっきり踏み込んでみたい。1000kgで145馬力という控えめなスペックだが、楽しいドライビングは保証してくれるだろう。たぶん、年を食った私の限界ももう近いだろうし。

この後は、ハンドルとシフトレバーを好みというか、使いやすいものに交換予定。ナンバープレートもヤン車的ではないものに交換しなくては。

ロードスター顛末記 その4

-マツダロードスターに至るまでの車達-
今日はちょいと長い。

一番初めの車はトヨタスターレットだった。KP61という形式で通称KP。
小さなファミリーカーなのにCMではラリードライバーのオブ・アンダーソンが峠やダートを走っていた車だ。
学生時代に免許取立てで安い中古を購入して、就職後も乗っていた。共同研究をやっていた会社の人が同じKPに乗っていてラリークラブの練習会に誘われていったのが運の付き。安給料から搾り出しながらショック、アンダーガード類、ロールバー、LSD、足回りの細かな調整を経て完全なラリーカーになった。ガード類やLSDは先輩が刺さって(路外に突き刺さることw)全損した車の部品を安く分けてもらったものだった。取り付け工賃も高いので先輩方に聞きながらのDIYだった。なのでエンジン周り以外のメンテはほぼ自分で出来る。
あるとき改造したKPが意外に高く売れることが分りトヨタレビンへ乗り換えることになる。AE86で通称86(ハチロク)。

86を量産車のレースのクラスであるグループAのレギュレーションを通すためにFISA(国際自動車スポーツ連盟)の役員がトヨタの工場に招かれ、4A-GEという高性能エンジン(当時としては)を本当に量産していることに驚いたという逸話が残っている。ツインカムのアルミのエンジンが量産されるということ自体、当時は凄いことだったのだ。4A-GEには2種類あってトヨタ製とヤマハ製があった。やはりヤマハ製の方がよく回り力があったというのはマニアの間では有名な話だった。私のは運よくヤマハ製だった。

KPを売った差額を払って86に乗り換えて、とりあえず足回りをラリー仕様にした後でRRCK(Rally Rover Club of Kanagawa)の役員の乾さんからレギュレーションの大幅な変更が行なわれることを教えてもらった。変更されると安給料ではきつい状況になることも。

そんなわけで5年ほど続いたラリーに別れを告げることになる。

その後、小樽へ帰るのだが、ちょうどスパイクタイヤ禁止になったころで、当時のスタッドレスはとても使える代物ではなく、FRの86では発進も登坂も難しい状況になったのである。

そんなわけで4WD車を購入することを検討するのだが、一番に候補に挙がったのがスバルのレガシーツーリングワゴンだった。しかし、当時のスバルの営業マンは躾がなっていなくて腹が立って帰ってきたので次の候補を探すことになる(笑)
本当に酷くて未だにスバル車は買いに行こうと思うことは無い。

次なる候補はフォードのテルスターワゴン。知っている方も多いと思うが中身はマツダのカペラワゴンだ。カペラは当時のヨーロッパで高い評価を受けていた足回りを持ち、買ったのはGTだったが86に引けをとらない走りをしてくれた。もちろん荷台も大きくキャンプ旅行も楽々だった。買いに行ったフォードのディーラーで今もお付き合いのある営業マンに会うことになったのだが、工場のメカニックも全員自前のスナップオンを使っていたりするところもテルスターに決める要因にはなっている。

次がマツダファミリアSワゴンスポルト20。従来のファミリアではなくカペラワゴンの前後を切り取ったものと言ったほうが良い。荷台が少し狭くなったが軽くなった車体は軽快なハンドリングを与えてくれた。あまりこだわりも無く買った車だったが、良い足回りは健在で、少し控えめな馬力とが良いバランスの車だった。今でもわりと人気があるようで中古市場でも高い値が付いているらしい。そのSワゴンも扱いが荒かったからかさびが出始めて次を検討する事となる。

もう世の中にマニュアルで楽しめる車が減ってきていたし、そろそろ小さい乗って楽しい車にしようかとも考えていた。そして現在乗っているマツダデミオが候補になった。このデミオは私にとって初のオートマで、初のFFだった。選んだ一番の理由はリッター28キロという当時のガソリン車としては驚異的な燃費だったことだ。どうも車が出来る前に社長が言ってしまったために全社を上げて28キロに到達させたという裏側があったようだが(笑)
マツダはきちんとした車を作る方がハイブリッド車を作るよりも重要だというポリシーを持っていたようで、そこが気に入っていた。ハイブリッド車が環境にやさしいなんてのは嘘だと本当の車好きなら誰もが知っているから。
このデミオ、乗り始めて驚くことになる。とても運転が楽しいのだ。思ったように走り曲がってくれる。冬道のコーナーでもアクセルを開け気味で入っていけば行きたい方向に曲がってくれる。FFだが発進でもトラクションコントロールの出来がよくて前へ進んでくれる。何よりもバランスがいいのでアイスバーンで滑っても立て直しが楽なのだ。さすがマツダ車。そう思った。
昔、材料開発をやっていた頃にマツダの広島の開発の方々と何度かお話する機会があった。とてもまじめで車好きで一生懸命さが伝わってくる人たちだった。あの人たちの作った車なら信頼できる。そんな人たちが作った車なのだ。

初めのKP以外は10万キロ以上乗っていた。一番長かったのは18万キロだったが、テルスターだったかな?86だったかな?
今のデミオも先日の旅行中に10万キロを越えた。
そしてどれも良い車だった。

そうして私も今年は58歳を迎える。
まだ若い気でいるが、体力の低下は実感している。昨年に保護猫を引き取るときに60歳以上は駄目という表示を見て、猫の20年の寿命からするともう後が短い年齢に達してしまったことを実感した。考えてみると妻ももう還暦を越えているのだから。そういうわけで、定年を迎えたら買おうと思っていたロードスターを前倒しして今年買ったわけだ。

明日の昼に納車なのだが、いい年をして遠足前の小学生のようにわくわくしている。何といっても初めてのスポーツカーでありオープンカー。真冬だが天気がよかったらハードトップを外して走ろうかと思っている。

ロードスター顛末記 その3

ロードスター購入後に想定される私にとっての問題点がいくつか。

問題その1
カヤックに乗りに行くときもロードスターで行きたい。私にとって当たり前な話。
しかし、オープンに普通に積むのは無理だし、ハードトップにキャリアを付けて行くのならデミオで十分。
何か良い手は無いものか。同じ悩みの人は絶対にいるはず!
そう考えて探してて見つけたページ。

ZENシーカヤッカーグラフィックvol.1

ロールバーとフロントウィンドウを使って載せてるんですね(笑)
ウインドウ上に水道工事用ウレタンパッドだって。手作り感が大好き!
このアイデアいただいちゃいます!
ゴールデンウィークのカヤック時期入りまでにはロールバーをなんとかします!
本物は高いけど、ファッションバーという見た目だけロールバーというのは安いみたいだし。
一人乗りなら助手席に挿してというのもできそうだ。アメリカのサーファーはよくやってるから(笑)
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問題その2
ガレージというものが嫌いで、家の前に露天で2台分のスペースがある。ぱっと乗ってぱっと出たいというのと、あの鉄板の安っぽい外観が嫌いなのだ。
しかし幌の状態で普段使うとすると劣化が心配だが、ハードトップを使うたびに外すのはすごく面倒そうだ。この際、基本的には幌で使って、嫌いなボディーカバーを買うしかないのかも。これは優先度1かな。

問題その3
付いている夏タイヤが17インチ。タイヤは40か35なのですよ。ペッタンコな扁平タイヤ。ヤンキーみたいで嫌です。嫌過ぎる。タイヤは韓国製の怪しいやつだし。絶対に前の所有者は走り屋ではない。だから車のコンディションがよかったのかもしれないね。
まあ、そのうち買い換えます。タイヤが減ってから替えます。私の感覚からすると16インチの45あたりで十分です。おそらく国産の17インチタイヤ2本分の価格でダンロップあたりのタイヤとアルミがセットで買えるはず(笑)
とりあえず優先度は2くらい。

問題その4
前のナンバープレートのステーが左フェンダーの牽引フックに付いてる。
これもヤンキーっぽくて嫌いです。
そのうちステーを手作りして付け替えます。暇を見て。たぶん簡単。優先度2。

おそらく乗り始めるといろんなことが出てくるはず。整備用の写真入のマニュアルも買ってあるので、なるべくDIYでコスト削減ですね。中古部品はわりと安く出回っているのでなんとかなるでしょ(笑)

この後は車が来てからのお楽しみ。

ロードスター顛末記 その2

NB8Cがあったのはちょいと遠いところ。高速を使って1時間半ほど。
前日に長距離の旅行から帰ったばかりで、帰って来た道を少し戻ることになった。

閑静な住宅街にあるショップは、乗用車のほかにトラックのメンテナンスも行なっているようで、巨体が2台ほどジャッキアップされていた。

見に行ったロードスターはすでに裏の道端に出されていて、外装は白で申し分なく綺麗だった。ネットの情報には無かったブルーのデタッチャブル・ハードトップが載せられていて、それも今回の装備品の一部であるとのこと。冬の保存のためにもありがたいことだ。もちろんスタッドレスも中古ながらサービスだそうだ。

ロードスターというよりも、古い車を買うときに心配な点がいくつかある。外装を含めた車体の状態。特に北海道では雪と融雪剤で痛めつけられるから。
エンジン周りの状態も重要だ。音を聞けば格好分るものだが、見た目も重要だ。オイルの漏れやホースやパイプ関係の劣化は見なくてはわからない。
そしてロードスターでは布で出来た幌の状態は重要なチェックポイントだ。新品を買うと10万は楽に越えるのだから。
車体は下回りも綺麗で、ほとんど錆びはなかった。試乗は出来なかったがエンジン音も良好で、購入後に変えたと思われるビルシュタインのショックも抜けている感じはない。特に幌は新品かと思われるほどの美品だった。
黒のシートに若干の擦れがあり、タバコの焼け焦げもひとつ有ったが大きな問題ではない。
シートに座ると完全に私専用かと思われるほどジャストフィットで、シフトの感触もコクンと綺麗に入る。心配だった天井までの高さも問題ないようだ。車内のプラスチックの内装も意外と程度が良く、アーマオールで拭いてやったら綺麗なりそうだ。
よくロードスターの欠点のひとつに運転席は狭いということを挙げる輩が居るが、スポーツカーというものを理解していないのだろう。そう思う奴は大きく力任せに走るアメ車にでも乗っていればいいのだ。

横で見ている妻はあちこち覗き込んでいる私をニヤニヤしながら見ている。「これにしていい?」と聞くと「好きにしたら?」といった目でにっこりと笑っていた。

というわけでその場ですぐに契約。最短で2週間後の土日に納車出来そうと聞き、嬉々として帰り道に着くわけである(笑)

ただ、この車に乗るにあたって心配事がいくつか残っているのだけれど、それは次回に。